ストーリー

Story
Vol. 17
暮らしの夢が隅々まで息づく、
納得のわが家になりました。
札幌市・Sさん宅
待てば海路の日和あり
巡ってきた最高の出会い

 玄関を開けると元気な足音が響き、スケルトン階段から可愛らしい小さな素足がのぞきました。Sさん夫妻が新築を決めた理由の一つが、2人の活発な子どもたちの存在でした。「3年前に次男が生まれ、息子たちが走り回る音を気にする生活を窮屈に感じ始めました。育ち盛りの彼らが自由に過ごせるよう、家を建てることにしたのです」。そう語るSさん自身が育ったのは中古住宅で、メンテナンスの手間や修繕が多かった印象があり、長く住むには新築がいいと思っていたそうです。
 共働きで子育てをしていたご夫妻は、奥さんの実家に近いエリアで土地探しを始め、1年後に予算に合う建築条件付きの土地を見つけます。しかし提案されたプランにピンとくるものがなく、家づくりは見送ることに。その翌年、予算オーバーで諦めた土地が分筆されて再度売りに出ているのを発見。「30坪の宅地でしたが、目の前は児童公園で小学校も近く、子育てにはまたとない立地で、迷うことなく購入しました」と、奥さんは笑顔で話します。
 土地を取得したご夫妻は、住宅に詳しい友人が勧めてくれた大元工務店に新築の問い合わせをしました。「大元社長の穏やかで、商売っ気のない感じが好印象でした」とSさん。本当に30坪の土地に家が建てられるのか心配だったものの、すぐにいろいろなプランを提案してくれて、楽しい家づくりができそうと期待に胸が膨らんだそうです。

4層のフロアを結ぶ階段が、家族の気配を家全体に運ぶ。「一部がスケルトン階段なので、玄関に立ったときに圧迫感がなくて気持ちがいい」とSさん
4層のフロアを結ぶ階段が、家族の気配を家全体に運ぶ。「一部がスケルトン階段なので、玄関に立ったときに圧迫感がなくて気持ちがいい」とSさん
スキップフロアを生かして
空間を有効に活用

 プランの打ち合わせでご夫妻は「土地の狭さを感じさせない暖かい住まいにしたい」と希望。夏はキャンプ、冬はスノーボードとアウトドアが大好きなSさんは、たくさんの道具類をしまえて、メンテナンスもできる場所が欲しいとも考えていました。「マンション暮らしでは、道具類の出し入れや片付けに苦労していました。その不便さを新築で何とか解決したいと思っていました」。
 その要望に大元社長は、生活動線に合わせた十分な収納スペースを備え、家事効率が良くて暮らしやすいスキップフロアを採用した住まいを提案。半地下には子ども室と、ボイラー室を兼ねたSさんの趣味部屋、中2階には水まわりと寝室、そして最上階に公園へ向かって大きく開いたLDKが配置されています。大元社長は「階段の位置一つで限られたスペースの生かし方が大きく変わる、考え応えのあるプランでした。札幌では近年、このような条件の敷地が増えています。これからの都市型住宅の在り方を改めて考えるいい機会にもなりました」とSさん宅のプランニングを振り返ります。
 新居の工事は、2020年夏から秋にかけて実施。Sさんは時折、外まわり仕事の途中で建築現場を眺めていたといいます。「棟梁は仕事熱心で親切で、僕らの要望をかたちにしようとぎりぎりまで対応してくれました。注文住宅ならではの、後悔しない家づくりができたと思います」。

趣味部屋の壁には有孔ボードを張り、造作カウンターも設えた。フックなどの金具はSさんがネットで見つけたものを使用
趣味部屋の壁には有孔ボードを張り、造作カウンターも設えた。フックなどの金具はSさんがネットで見つけたものを使用
面積では計れない
暮らしよさが満ちる家

 師走の声を聞く頃、Sさん一家待望の新居が完成しました。短い階段で結ばれた住まいは、活発な子どもたちにとっては大きなジャングルジムのよう。朝から夜まで、家中に歓声と足音が絶え間なく響いています。
 最上階のリビング・ダイニングには公園を一望する開口とテラスが設けられ、開放感たっぷり。冬のテラスは子どもたちの絶好の雪遊び場です。「大元社長の提案でLDKを2階にしたことで、広がりのある空間になりました。とても30坪の敷地に建てた家とは思えません」。
 Sさんのお気に入りは、半地下のボイラー室を利用した趣味部屋。造作で壁に有孔ボードを張り、カウンターデスクを設置しました。賃貸暮らしで悩みの種だったアウトドア用品がすっきりと収まり、メンテナンスやリモートワークにも活用されています。「出かけるときも道具類をスムーズに運べ、片付けも簡単。夢のようです」と笑顔を見せます。「SKシンクや乾燥機を備えた洗濯コーナーが出来たので、帰宅後に大量の洗濯物と格闘することもなくなりました」と、言葉を継いだ奥さんも嬉しそう。今後は、半地下に設けた未造作の子ども室の内装を、湿気対策を含めて大元社長と相談しながら仕上げる予定です。
 敷地が小さくても、工夫次第で豊かな暮らしの場は実現できる。Sさんの住まいは、面積では計れない暮らしよさに満ちていました。

家事を無理に頑張らなくても
きれいが保ちやすい
ストレスフリーな住まいです。

 大元工務店といえば、木と塗り壁で仕上げた家。でも共働きの上、片付けや掃除が得意ではない私に十分な手入れができるか心配でした。そんな私の不安を察した大元社長は、造作キッチンの壁に「油染みが気にならず、年数が経つほど味わいになる」と、江別のレンガを勧めてくれました。半信半疑で採用しましたが、実際に使い始めると本当にお手入れいらず。塗り壁を基調としたLDKに温かみも与えてくれて、いいアクセントになっています。
 ほかにも、こまごまとした食料品や日用品を置いておく大きなパントリーや、生活動線に合わせた収納スペースをたくさん用意してくれたので、毎日の家事を無理に頑張ることなく、ストレスフリーに暮らせています。木と塗り壁、レンガが調和する温かみのある住まいは、友人たちにも大好評です!(奥さん談)

Replan北海道132号掲載
Pocket