ストーリー

Story
vol. 24
注文住宅ならではの家づくりの醍醐味を
目いっぱいに味わい、楽しみました。
札幌市・Tさん宅
直感的に「お願いしたい」と
思えた運命の住まい

 共働きのTさんご一家は、以前は札幌市のニュータウンの戸建てに住んでいました。2年ほど前に自宅を仕事場にしていた奥さんが「もっとゆとりのあるワークスペースがほしい」と、住み替えを決意。「子どもが通う幼稚園のまわりの雰囲気が、夫と私が育った小樽の山並みが見える土地にとても似ていて、ここなら昔のように山を見ながら暮らせると売地を探しました」と話します。

 同時に、新築を依頼する会社を調べていて目に留まったのが、リプランに載っていた大元工務店が手がけた住宅でした。ご夫妻はタイミングよく開かれていたオープンハウスを見学。「僕たちのイメージにぴったりの住まいで、家づくりをお願いしたいと直感しました」とTさんが言えば、「大元工務店の住まいは、どの家も外観と室内の木の使い方に一貫性があり、家づくりの姿勢にも共感できました」と、奥さんもにこやかに言葉をつなぎます。

 さらに依頼の決め手になったのは、大元社長の実直で飾らない人柄でした。「どんな些細なことも相談しやすそうな気さくな雰囲気に、安心感を覚えました。また、尋ねたことの一つひとつに真剣に答えてくれる真面目さも好印象でした」と奥さん。住み替えを思い立ってから半年、ご夫妻は希望エリアで条件に合った宅地を見つけ、お子さんが新学期に合わせて転校できるよう、新築に向けて走り出しました。

カラマツ材合板仕上げの屋根なり天井とナラ無垢床、塗り壁で仕上げたリビング・ダイニングは、家族が集うくつろぎ空間。正面の窓からは大きな空が見えて気持ちがいい
カラマツ材合板仕上げの屋根なり天井とナラ無垢床、塗り壁で仕上げたリビング・ダイニングは、家族が集うくつろぎ空間。正面の窓からは大きな空が見えて気持ちがいい
日ごとに増していった
一緒につくる楽しさ

 ご夫妻が購入した約50坪の宅地は、間口に対して奥行きがあり、三方を住宅に囲まれていました。陽当たりと眺望を確保するため、暮らしの中心となるLDKは2階にレイアウト。山並みが望める東と西に大きな窓を設けました。  

 造作キッチンは、奥さんが木・白・グレーを基調とした清潔感のあるデザインと使い勝手にこだわり、細部まで吟味。また「子どもたちの様子によく目が届き、大きくなってもコミュニケーションが取りやすいように」と、子ども室も2階に配置することを希望しました。「完成まで時間が限られている中、大元社長は私たちの数ある希望を巧みに整理して、木を生かしながらもすっきりとした空間が実現できるプランにまとめ上げてくれました」と、奥さんは話します。

 新居は2022年11月に着工。ご夫妻は休みのたびに現場へ足を運び、作業の進捗を見守りました。「次はどこまで工事が進んでいるかな?とか、住んだらどうなるんだろう?と想像するだけで、心が躍りました。棟梁がいつもニコニコと現場の進み具合を説明してくれたのも嬉しかったですね」と、お二人は工事中を思い返します。

 工事が終盤に差しかかると、ご夫妻は子ども室や寝室、ワークスペースなどの塗り壁を自らコテを操って仕上げました。「高い場所の作業が大変で、6日くらいかかりました。でも今振り返れば、家づくりの楽しい思い出。ムラのある塗り跡に、愛着を感じます」。

ラワン材とタイル、大元工務店オリジナルのステンレスシンクを採用した造作キッチンは、奥さんのこだわりが隅々にまで反映されている
ラワン材とタイル、大元工務店オリジナルのステンレスシンクを採用した造作キッチンは、奥さんのこだわりが隅々にまで反映されている
要望がすべて叶って
住むほどに「好き」が増す

 2023年4月、山並みが春紅葉に彩られる頃に新居が完成。敷地に対して奥行きのある長方形の住まいは、アンティークブラウンの板張りの外壁がシックな佇まいです。

 暮らしの中心となるのは、2階に配したLDK。屋根なりの高い天井と大きな窓が開放感を演出しています。「私は身長が高いですが、天井に圧迫感がなくてとても心地よいです。階段下から見上げたときの空間の広がりも気に入っています」と、Tさんは満足そうに話します。

 2階の中心にレイアウトされたL型のキッチンにはパントリーを造作。容量たっぷりの収納と使い勝手を考えたつくりで、キッチンまわりはいつも片づいた状態を保てます。「使いやすくきれいなキッチンで、料理のモチベーションがぐっと上がりました」と、奥さんは笑顔を見せます。

 新居は長期優良住宅の認定も受けていて、性能面も万全です。旧居の悩みだった水まわりの寒さは、高い住宅性能に床暖房を組み合わせて解決。また敷地が緩やかな傾斜地だったため、基礎を一部掘り下げたことで1階の寝室には蓄熱体となるコンクリートが腰壁のように現れていますが、冬は暖かさが、夏は涼しさが蓄えられて、とても快適に休めるといいます。

 「要望がすべて叶って、デザインも住み心地も最高の満足度。住むほどにこの家が好きになっています」と奥さん。新たな住まいへの愛着を深める日々です。

本物の素材にこだわって
2度目で実現できた後悔のない家づくり。

 旧居は、7年ほど前に新築した建物でした。「注文住宅」とうたわれていましたが、実際は間取りや内装仕上げ、設備にほとんど自由度がなく、パズルのように内部空間を組み立てていくだけの家づくりでした。予算に合わせて施工会社や宅地を選んだため、正直なところ、あちこちに後悔と不満が残っていました。手狭なうえに、5年ほどで内装の経年劣化が目立ち始めたことも、住み替えの大きな動機になりました。

 「今回は心から納得できる家づくりをしよう」。そう決めて、2度目の新築。大元社長は私たちの希望に寄り添い、コストコントロールをしながら満足度の高いプランを提案してくれました。おかげで想像以上に住み心地の良い家が完成しました。住み始めて1年が経ちましたが、キッチンも床も味わいが増しています。改めて、本物の素材を使った家の良さをしみじみと体感しています。(奥さん談)

Replan北海道145号掲載
Pocket