ストーリー

Craftmen
Vol. 1
現場の1から10は当たり前。
その先にある「住みよさ」を追求する。
棟梁 秋山 勝昭
思い描いているのは、
お施主さんの笑顔と暮らし

札幌市中央区の住宅街にある現場では、2018年中の完成を目指し、内装作業が急ピッチで進められていました。現場を任されているのは43歳の棟梁、秋山勝昭(かつあき)さん。15歳で大工の世界に飛び込み、さまざまな経験を積んできたといいます。「子どもの頃、飼い始めた犬のために小屋をつくってモノづくりの面白さを知り、大工になりたいと思いました」と、秋山さんは人懐こい笑顔を浮かべて語ります。

大元社長との出会いは18年前。大元社長がまだ道内の工務店に勤務していた頃に遡ります。「当時から、常に住まい手側の目線で図面や現場を見て、よりよくするための提案をしてくれました。今はどんな現場でも安心して任せられます」と大元社長は信頼を寄せます。

これまで数々の現場をともにしてきた大元社長と秋山棟梁は、「あ・うん」の呼吸で互いの思いが伝わる戦友のような間柄。「よりよい提案で、ともに最良のものをつくりたいという僕の思いを、誰よりも分かってくれているのが秋山君なんです」(大元社長)
「材の加工がとりわけ上手い」と一目置かれる秋山棟梁が、現場で手際よく床材の長さを調整
長さを調整した床材は、ベテラン大工の中里誠悦さんの手で丁寧に張られていく

秋山さんがまだ駆け出しの頃、陶芸家の自宅兼工房の新築現場に配属されたことがありました。ご主人は、芸術家らしいこだわりをもつ方。現場で何度も話し合い、数多くの要望をカタチにしていったその経験が、秋山さんにとって住まい手目線で家づくりをするきっかけになったといいます。

秋山さんのモットーは「最後まで手を抜かないこと」。例えば無垢材の造作や床は、とげがないか細かく確認し、きれいに磨き上げて引き渡しに備えています。「大元工務店の家は、ほとんどが手づくり。だから細部まで手間をかけることができるんです。これからも初心を忘れず、全力で家づくりに取り組みたいと思っています」と力強く語ってくれました。

「気は優しくて力持ち」の棟梁は、お施主さんのお子さんたちにも大人気
40代の棟梁が率いる秋山組は、70歳の中里さん、65歳の曽山益弘さんのベテラン大工が脇を固めている
Replan北海道123号掲載
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