ストーリー

Craftmen
Vol. 3
見えないからこそ、
清く・正しく・美しく。
設備職人 岩渕 正則
経験と目配りで実現する
無意識に使いやすい水まわり

家づくりの現場は、暖房や換気、住宅設備の取り付け、左官、電気、給排水など、さまざまな職人たちが支えています。

遡ること18年、当時道内の工務店に勤務していた大元社長は現場で1人の職人に目を留めました。「やけにカッコいい設備屋さんがいるなぁというのが第一印象でした」と、大元社長は懐かしそうに当時を振り返ります。それが現在、大元工務店の現場で水まわり設備の配管やメンテナンスを一手に引き受ける岩渕正則さんでした。 

現場の打ち合わせではよりよい家づくりのため、和やかながらも率直に意見が交わされる
屋内での水栓金具の取り付けや給排水の配管作業。水まわり設備の配管の設計図も岩渕さんが手がけている
新築現場では、仕上げ作業が佳境に。玄関前ではカーポートの雨どいと雨水桝をつなぐ作業中

「僕らの仕事は汚水桝用の穴を掘ったり、床下に配管を回したり、下水管の詰まりを直したりと汚れて当たり前。だからこそ、いつもきちんとした格好でいたいと心がけてきました」。照れ臭そうに話す岩渕さんは、27歳の時に当時普及し始めた温水洗浄便座を取り付けるアルバイトをしたのがきっかけで、職人の世界に飛び込んだといいます。45歳で会社を設立。今は5人のスタッフとともに給排水専門の職人としてさまざまな現場を駆け回っています。

「大元工務店の家は凝ったつくりで造作の水まわり空間が多く、特殊な配管も珍しくありません。でもそれをうまく納めていくのが毎回面白いんです」。岩渕さんの言葉を受けて大元社長は「難しくてもまず無理とは言いませんね。それに岩渕さんは、お客さんの見えないところに常に目を光らせ、おかしな点を率直に伝えてくれるので、安心して任せられるんです」と笑顔で語ります。

「大切なのは、毎日当たり前にストレスなく使える水まわりを住まい手に届けること」。岩渕さんはそんな想いで今日も「チーム大元」の家づくりを力強く支えています。

 

岩渕設備の面々と。「いつも労をいとわない皆さんの熱心な仕事ぶりに、プロの意気を感じています」と大元社長
Replan北海道127号掲載
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